寒蘭の里とさ宿毛展示大会 総合優勝は愛南町・小松力さん「サラサ・紅風指」

宿毛の市花であり、かつて古典園芸の一大ブームをまき起こした幽玄の花・寒蘭。その開花を愛でる展示大会が11月11・12日(土・日)、宿毛市和田体育館で開催されました。
今年も幡多や愛南地域から20名・144鉢が出品され、特別賞・金賞を受賞したのは全15鉢。
みごと総合優勝(農林水産大臣賞)を獲得したのは、愛媛県愛南町の小松力さんの「更紗・紅風指」(さらさ・べにかざし)でした。

小松さんが寒蘭の栽培を始めたのは今から25年ほど前。愛好者のなかでも期待の若手で、寒蘭への深い愛情と熱い探求心で、高度な栽培技術を養っていらっしゃいます。
受賞した一鉢は5年物の逸品。すっきりした葉数にくらべて花茎はふとく凛とたち、堂々と開いた赤花はつつましく淑(しと)やかに内弁をそろえて、すずやかな立ち姿を披露しています。
受賞の理由について小松さんは「葉の配置、花配りの様子、花弁の開き具合が非常にバランスよく育ってくれた。そのあたりが評価されたのでは」と話してくださいました。

 
土佐寒蘭は今から50年ほど前、宿毛市橋上町の西谷(にしたに)山で、寒蘭には珍しい白花を咲かせる「豊雪」(ほうせつ)という一株が発見されてからブームに火が付きました。バブルの時期ともかさなり、一時は一鉢に1千万もの値がついたことも。現在の価値にすると、なんと1億円ちかい金額です。「万札がつまったアタッシュケースを持って『売ってくれ』と頼みにきたけど売らなかった」「稀少な株を発見して、“寒蘭御殿(ごてん)”を建てた」など、景気のよかった話は枚挙にいとまがありません。
その当時に比べると、現在はファンの高齢化も進み、価格もある程度は落ち着いています。ただ、寒蘭という花はブームの盛衰に関係なく、高貴な姿で咲きほこり、観るひとを魅了することに変わりはありません。
 
土佐愛蘭会宿毛支部の佐竹善男さんは「以前にくらべると愛好者数は減っているが、花自体は栽培技術の向上によって、より美しい個体が出るようになっている。長い時間をかけ、観賞用の花として本当の良さが出てきたと思う」と話してくださいます。
また、土佐愛蘭会宿毛支部・支部長の武田耕蔵さんは寒蘭の美を「すらっとした刀剣のような、厳しくもみずみずしい、凛とした美しさがある」と表現して、熱く魅力を語ってくださいました。

土佐寒蘭は開花から一カ月ほど楽しめます。みなさまも宿毛の市花・寒蘭の魅力探訪に乗り出されてはいかがでしょうか。
ご興味のある方は、土佐愛蘭会宿毛支部までお問い合わせください。
土佐愛蘭会宿毛支部☎090-4975-9063(支部長の武田耕蔵さん携帯)

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