令和元年「寒蘭の里とさ宿毛展示大会」総合優勝は宿毛市の岡村義充さん

宿毛市の花、“寒蘭”の開花を愛でる品評会「寒蘭の里とさ宿毛展示大会」が令和元年11月9日・10日(土・日)、宿毛市和田体育館で開催されました。
幡多地域の愛好家ら約20名から合計141鉢が出品され、特別賞3鉢、金賞12鉢、銀賞13鉢、銅賞26鉢、合計54鉢が栄誉にかがやきました。

総合優勝(農林水産大臣賞)は、宿毛市平田町の岡村善允さん。
受賞はサラサの部の無名の花で、花も葉も太く大振りな、生命力にあふれた作品です。

17年前に友人から譲り受けたというこの鉢は、長年花をつけなかった繊細な一株。毎日丁寧に世話をしてきた岡村さんの愛情に応え、初出展でみごと初優勝をかざりました。
幅広で勢いのある肉厚な葉に、花を8つ付けた太い茎。緑地に赤筋があざやかなサラサの花弁から、褐色の大点(おおてん)の入ったかわいい舌がのぞいています。
背が高く姿勢が良い、健康的な美を見せつけてくれました。

岡村さんは寒蘭を始めて数十年の老練家。重要視するのは水やりのタイミングで、豊富な経験から導かれたノウハウによって注意深く世話をしているそうです。
展示大会の最後に行われた表彰式で、土佐愛蘭会宿毛支部の武田耕造支部長は「今年は長雨や猛暑による生育への影響を心配していたが、作品が出そろって安心した」とコメント。審査委員長の畑中功さんは「豊雪など白系の花が少なかったが、全体的にレベルの高い作品がそろっていた」と出品者の健闘をたたえました。
   
寒蘭にご興味のある方は、土佐愛蘭会宿毛支部までお問合せください。
土佐愛蘭会宿毛支部☎090-4975-9063(支部長の武田耕蔵さん携帯)

【宿毛愛石会】
   
会場では毎年、自然石を収集する宿毛愛石会の品評会が同時開催されています。
愛石会は、自然が磨いた美石の中からとくに風景や物などに見立てられるユニークな形の石を収集し、その風情を楽しむ趣味の会。四国南部の地層には、「四万十層群」と呼ばれる白亜紀~古第三紀の堆積岩類が分布。四万十川などの河原からは、きめ細やかでなめらかな黒色の石も産出します。また、三原村で採集される高級硯の原石「土佐端渓石」は、漆黒の中に金銀のきらめきが見えるともいわれる美しい石。このようなポテンシャルの高い石が見つかる河原から、会員の皆さんが集めた美石が一同に会し、人々の目を楽しませました。

※宿毛愛石会の品評会は寒蘭の里土佐宿毛展示会で毎年、同時開催されています。

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